唐辛子の原産地





唐辛子の原産地はインドか中国では、と思っている人が多いようですが、唐辛子の原産地は定説では南米ということになっています。南米のどこかは特定することはできませんが、おそらくボリビアの中部あたりだと考えられています。

かの有名なコロンブスの話ですが、ヨーロッパから太平洋に出航したコロンブスは西インド諸島へたどりつきました。コロンブスの目的は良質のコショウを探し出すことでしたが、そこでコショウ以上に強烈な辛味をもった唐辛子を発見したのです。
しかしコロンブスは当時の唐辛子をコショウの1種だと思っており、翌年にスペインに持ち帰ったときにはコーサカスのペッパーより辛いペッパーと宣伝し、そこでヨーロッパの人は初めて唐辛子を見たのです。
ちなみにコショウは英語でブラックペッパー、唐辛子をホットペッパー(レッドペッパー)と呼んでいることから、ヨーロッパの人たちはコショウと唐辛子の香辛料としての違いが分からなかったようです。

そしてコロンブスは唐辛子を発見した後、ポルトガルの一団によってブラジル東海岸・アフリカ西海岸・マレー半島・中国・日本・フィリピンと、世界中に唐辛子を広めていきました。
なぜあのような刺激的な辛さを持つ唐辛子が世界に広まることができたのかというと、これは唐辛子が刺激的な辛さを持っているだけでなく、その地域の厳寒や酷暑などの気候に耐える力を与えてくれる食品であったなのかもしれません。